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ホワイトハウスが認めた醸造家、アキコ・フリーマンのワインとは?
この4月、岸田文雄首相の米国訪問の際、公式昼食会で供されたのがカリフォルニアで日本人の女性醸造家が造るワイン。優雅さと品格に満ちたワインを生み出すアキコ・フリーマンとは?
2024年4月の岸田文雄首相の訪米は記憶に新しいが、実は11日にカマラ・ハリス副大統領が開催した岸田首相を招いてのアメリカ国務省公式昼食会でふるまわれたのが、カリフォルニアで日本人女性醸造家アキコ・フリーマンが造る「フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー」のワインだったのだ。レセプションにはスパークリングのフリーマン ユーキ・エステート ブラン・ド・ブラン ソノマ・コースト2020が登場、コースに合わせてフリーマン 涼風 シャルドネ グリーン・ヴァレー・オブ・ロシアン・リヴァー・ヴァレー 2021やフリーマン アキコズ・キュヴェ ピノ・ノワール ウエストソノマ・コースト 2021がサービスされた。来賓にはアントニー・ブリンケン国務長官やピート・ブティジェッジ運輸大臣などアメリカの政財界の要人たち。そしてそこにはワイナリーオーナーのケン・フリーマンとアキコ・フリーマン夫妻の姿もあった。アキコはこの時の心境をこう語っている。 「私たち夫婦は、このような記念すべき日に参加できて幸せでした。アメリカは日本と素晴らしい関係にあり、私たちが微力ながらその関係に貢献できていると思うと、素晴らしい気分です。多くのビジネス・リーダーや政治家たちと同席できたことは刺激的でしたし、仲間意識や両国の将来に対するヴィジョンを共有できたことは、控えめに言っても感激でした」 ワイナリーの設立は2001年のこと。以前はニューヨークに在住、ケンは銀行員として、アキコはメトロポリタン美術館でエデュケーターとして活躍していた。その後、ケンの転勤でカリフォルニアへ移住。もともとワイン好きだったふたりは、週末にワイナリー巡りを楽しみながら「いつか自分たちのワイナリーを」という夢を抱くようになったのだ。そしてその夢は結実、アキコは"師匠"である醸造家エド・カーツマンの教えを受けながら、実地でブドウ栽培とワイン造りを学んでいった。ケンはアキコをバックアップ、経理や管理などのいっさいを担い、夫婦二人三脚でワイナリーを成長させた。 無名だったアキコのワインが一躍世に踊り出たのは2015年4月のこと。安倍晋三元首相渡米の際に開かれたバラク・オバマ元大統領主催の晩餐会で、フリーマン 涼風 シャルドネ グリーン・ヴァレー・オブ・ロシアン・リヴァー・ヴァレーがサービスされたのだ。日本人醸造家のワインがホワイトハウスで使われたのは初めてのこと。現地のメディアはこぞってこのワインを紹介したが、皆が驚いたのは、その豊かな香りとエレガントな味わいだったのだ。 フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリーはソノマでも最も冷涼といわれるロシアン・リヴァー・ヴァレーの西に位置する。ブドウ品種はシャルドネとピノ・ノワールで、果実は豊かでありながらもどこか涼やか、ピュアな酸味との調和が素晴らしい。ピノ・ノワールは知性を感じさせつつもどこかセンシュアル、シャルドネは透明感のある味わいで、煌めくようなフレッシュ感が印象的だ。ワインは造る人の個性も表すというが、美的センスに長け、人との繋がりを大切にする彼女の品格も味に反映されている。これが要人たちの大切なテーブルを彩るのは当然と言っても過言ではないだろう。 アキコのワインは飲む人を確実に幸せにする。彼女はフィガロワインクラブの読者に、こんな言葉を寄せてくれた。 「ワインが1本あるだけで、人は幸せになります。グラスを傾けながら、互いの幸福な未来について話せたら、とても素敵ですね」 |
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